血液検査の用語の意味


★白血球数

白血球は、体の中に入ってきた細菌や異物をやっつける役割を持っています。
正常値は4000〜8000/mm3です。
白血球が増える病気には細菌感染症、寄生虫症、アレルギー性疾患、喫煙者、心筋梗塞、白血病などがあります。
逆に減る病気は顆粒球減少症、再生不良性貧血、悪性貧血、肝硬変、ウイルス感染症、重症感染症があります。


★赤血球数

赤血球は、その中に含まれるヘモグロビンを通じて、酸素を体全体に運ぶ役目をもっています。貧血になると減少します。
正常値は男性 430〜570万/ul 、女性 375〜500万/ulです。
赤血球が増える病気には多血症、赤血球増加症などがあります。
逆に減る病気は鉄欠乏性貧血(小球性低色素性貧血)、慢性感染症、腎不全、慢性関節リウマチ、再生不良性貧血、白血病などがあります。


★ヘモグロビン

血液の赤い色のもと。赤血球中の鉄を含むたんぱく質の一種で、酸素と結びついて組織に酸素を送ります。貧血になると減少します。
正常値は男性は13〜18g/dl、女性では11〜16g/dlです。


★ヘマトクリット

血液の全体量に対する赤血球の容積の割合。貧血になると減少します。
正常値は男性は38〜52% 、女性では33〜46%です。


★血小板数

血小板は血液中の血球成分の1つで、血を止める働きがあります。数が減ると出血しやすくなったり、出血が止まらなくなったりしてしまいます。
正常値は14〜38万/ul です。
血小板数が増える病気は、感染症、鉄欠乏性貧血、炎症性疾患、溶血性貧血、本態性血小板血症、赤血球増多症、骨髄性白血病、脾臓の機能低下などです。
逆に減る病気は再生不良性貧血、急性白血病、巨赤芽球性貧血、血小板性紫斑病、全身性エリテマトーデス(SLE)、DIC、敗血症、悪性腫瘍、骨髄性白血病、遺伝性血小板減少症などです。


★γ-GTP

γ-GTPはタンパク分解酵素で、腎臓、膵臓、小腸、肝臓などに多く存在します。この酵素の血中濃度は、肝臓に異常がある場合には上昇しますが、そのほかの臓器に障害が生じても変化はありません。
正常値は55IU/L未満です。アルコール摂取、一部の薬の服用(抗てんかん剤など)により上昇します。
γ-GTPが増える病気は、慢性肝炎、心筋梗塞、糖尿病、肝硬変、脂肪肝、胆道閉塞、悪性リンパ腫、アルコール性肝障害、肝臓がんなどがあります。


★CRP(定量)

C反応性蛋白(CRP)は、体の中で急激に炎症が起きてから、約2〜3時間で上昇するたんぱく質です。正常値は0〜0・3mg/dlです。
このため、炎症の早期診断や組織の破壊を調べる目的で測定され、感染症や膠原病、外傷、悪性腫瘍などの診断や経過観察などに利用されます。


単位
炎症度
0〜0・3mg/dl 正常値
0・3〜1mg/dl 風邪などの初期の炎症・回復期、ウイルス感染症、真菌感染症、全身性エリテマトーデス、潰瘍性大腸炎、シェーグレン症候群、白血病、脳梗塞などで上昇します。
1mg/dl〜 細菌感染症(慢性関節リウマチ、血管炎)、リウマチ熱、悪性腫瘍、心筋梗塞、外傷で上昇します。
4mg/dlを超えたら家で安静加療の必要があります。
10mg/dl〜 入院が必要なレベルです。重症細菌感染症、慢性関節リウマチの活動期、新生児感染症、ウイルス感染、真菌感染、脳梗塞、造血系腫瘍などで上昇します。
20mg/dlを超えたら病院内で個室管理、30mg/dlを超えたら生命の危機が訪れていると考えられるそうです。



★CA125精密測定

CA125は卵巣がんの腫瘍マーカーで正常値は35U/ml以下です。
卵巣がんの他に子宮体部がん、肝細胞がん、胆道がん、膵臓がん、子宮内膜症、腹膜炎、胸膜炎でも高い値を示す事があります。
悪性中皮腫で必ず上昇する腫瘍マーカーではありませんが、ぷーやんの場合は値が高いので経過観察をしているようです。