2005.2.2 糖尿病併発
この日のことは正直ここに書くのも辛いです。書くかどうするかかなり迷いましたが、話が先へ進まないので書くことにします。この先もっと辛い治療が待っているのに、今から何言ってるんだって感じだけど・・・。

今日のAM11:00まで2回目の蓄尿でしたが、AM9:00頃トイレに行った時すでに量は5000ml近くになっていました。まさに人間水道状態。
(何か変だ・・・。あたし他に病気があるんだろうか?)と不安はつのる一方だった。

AM11:00すぎに看護師さんが検温をしにきた時に、「今から尿を捨てにいきますね。」と行って出て行ったんだけど、しばらくして「あの容器・・・2つともぷーやんさんのものなの??(容器は3000mlまでしかたまりません)」と聞いてきたので、 「はい^^すんごい多いでしょう☆」と言ったけれど・・・。
その看護師さんは、再び出て行ってすぐに「今から採血させてね。」とあわてて戻ってきました。

昼ご飯(今日はチキンライスなり〜♪)を食べていると、N先生が「あ、食べれてるね。よかった・・・」と言いながらやってきました。
そしてあたしの目の前のいすに座ると、「あのな、2日間おしっこの検査させてもらって、採血もしたんやけどちょっと血糖値が高いんや。」と言った。


あたし「それって・・・あたしは糖尿病ってことですか・・・?」
N先生「血糖値が高くなった原因は2つ考えられるんや。1つは今ステロイド剤(リンデロン)飲んでるやろ?その副作用によるもの、もう1つはぷーやんさん自身が・・・今大分スマートにはなったけれど、肥満気味で元々軽い糖尿病があったかもしれないのが、薬によってひどくなった可能性があると思うんや。」
あたし「入院前から異様に水ばっかり飲んでいたから変やと思ってた・・・ショック・・・。」
N先生「ごめんな、僕ももっとしっかり診ていれば・・・。」
あたし「元の病気(腫瘍の)の治療はいつからになるんですか?」
N先生「今、点滴したら副作用が大きくなるかもしれんのや。だからぼくらも治療は慎重にやりたいと思う。(抗がん剤の)治療をする前に、インシュリンっていうのを注射して血糖値を一定にする必要があるんや。・・・2ヶ月くらいの入院になるな・・・。」


「退院後の日々」(2005年1月13日参照)にたしか、オレンジジュースや牛乳を1パック空けてしまうと書いたっけ・・・。きっとその頃から発病してたんだろう。
結局昨日は4000ml、今日は5000ml尿がたまっていたそうです。

PM4:00ごろ、血糖測定(耳か指先に針さして、血糖値測るだけ)に行ったら533もありました。
看護師3人が「お菓子食べすぎたんとちゃうんな〜。」って言ったのと、まわりにおっさん、おばさん患者がズラズラいたのには傷つきました。
なんていうのか・・・看護師さんたちの言葉は人バカにしてるようにしか取れなかったし(あたしは糖尿って聞いてショック受けてるのに)、おっさんおばはんの中に若い(と言っても今月で30になるけどさ)自分がいるって事実がショックだった。
昼ご飯時以来、頭は真っ白でした。なんであたしばっかりって思う。正直腫瘍の告知をされた時の何倍もショックでした。
ざけんな!って思った。糖尿の治療をしている間に元の病気が進行したらどーするんよ!あたしはやっぱり死んでしまうんだろうか・・・。やっと思い切って髪まで切ったのに!何もかも信じられない!!

夕方、(夕食前)にまた1階のいつもの場所へ行った。一人になるとまた涙腺が切れた。
しばらく泣いていると受け持ちナースのYさんに声をかけられた。
仕事が終わって帰る途中みたいだったのに、話を聞いてくれたのは嬉しかった。でも「入院時の採血で血糖値が高かった」のを聞かされたときには、さすがにN先生に腹がたった。何で教えてくれなかったんだろうって。
母や弟も面会に来たが、「事実を受け入れてあんたががんばるしかない。今のあんたには信仰しかない。」って言ったのにもムカついて「もう帰って!1人にして!!」って追い返してしまいました。
頑張れってなにをどう頑張れっていうの!信仰、信仰ってしつこいなぁ。祈ったって治るわけないじゃない!
結局はあたしが前向きにいくしかない。誰も助けてくれない!

誰もいなくなった1階で再び泣いていると後ろからぽんぽんと肩をたたかれた。N先生だった。
あたしの真向かいのソファーに座ると「どうしたん?インシュリンの治療が嫌なん?」と聞いてきた。


あたし「ううん・・・。(糖尿病って言われたのが)ショックだっただけです。・・・先生、入院時の採血で血糖値が高いのは知っていたんでしょう?何でそれ言ってくれなかったんですか!」
N先生「ごめんな、僕も説明の仕方が悪かったみたいやな。でもね、症状が確定してないうちは無責任なことは言えんのや。だから分からんことは分からんってきっぱり言わせてもらうな。」
あたし「先生、忙しいんでしょう?こんな患者のグチ聞いてうっとおしくないですか・・・。」
N先生「いや、忙しいときは忙しいけど、暇なときはひまやし。それに仕事やし。」
あたし「先生・・・あたしは普通の人よりは長生きできないんでしょうか?」
N先生「分からん!(ホンマきっぱり言う人やな)でもね、治療が少し遅れたけんて(腫瘍が)進行してしまうことは絶対にない。でも今度の治療は副作用が大きいし、(薬が)効くとは限らない。それは前にも言ったやろ?糖尿病やって、ぷーやんさんのは多分ずっとインシュリン打ちつづけないかんことはないと思う。薬で調整できると思う。」
あたし「・・・結局あたしが頑張るしかないんですよね。がんばらなきゃならないのは分かってるんですけど、これ以上何を頑張れって言うんですか・・・。」
N先生「別に普通にしてていいと思うよ。僕らもぷーやんさんの言ったこと全部かなえてあげれるとは限らないけど、しんどいこと、辛いことがあったら言ってくれたらいいんよ。」
あたし「・・・・・・・・。」
N先生「インシュリンの治療、させてもらうけどいい?」
あたし「ハイ。それは別に・・・。」
N先生「どうする?病棟に戻る?」
あたし「落ち着いたら帰ります・・・」


N先生にはほんと頭があがらない。
この先生、「そうやね、分かる分かる」とか相手の話に同調する人ではないけど、さらっと欲しい言葉くれるっていうか・・・。
「普通にしてていいよ。」の言葉にはすごく救われてほっとした。
でも・・・先生にはこの頃八つ当たりしてばかりのような気がする。好きな先生なのになんでだろう。先生は気にしてないけれど、先生いつも迷惑ばっかかけてごめんなさい。

あしたから糖尿病の治療がはじまります。



2005.2.3 糖尿病治療開始
今日から糖尿病の治療開始です。
1日4回決められた時間にナースステーションへ行って血糖値を測り、値に応じてインシュリン注射するだけ。毎日それの繰り返しです。
チクッとするくらいで痛みもそんなにないです。(看護師さんによって注射のうまい、下手があるようで、時々注射された後しばらくズキズキすることもあるが・(笑))
血糖値やインシュリン注射の記録についてはこちらをご覧下さい。
この病院は有名な糖尿病の先生がいて、糖尿病患者が多いというのは「入院体験記」のほうに書いたと思いますが、血糖測定の時間になるとナースステーションはおっさんおばはんでいっぱい!
この集団の中に自分が入るとは思ってなかったので辛い・・・。悪いことしたわけでもないのに、囚人のような気分ていうか・・・。看護師さんが刑務官のようで。そのうち慣れるのだろうか・・・。
食事も普通食・ご飯240gから糖尿食(1600kcal/day)・ご飯200gに変更です。
でも元々そんなに食欲あるわけでないし、ご飯240gといえば、ドンブリ1杯(!)はあったから多いな〜と思っていたので、量的にはこれくらいでちょうどいいかなっつう感じ。
ご飯は相変わらずかたいし(胃に小石を放り込んでいるようだ・・・^^;)、おかずの味は相変わらずマズイけど(笑)。

今日は、昨日の今日で一日気分が重かった。
熱も朝から37.8℃。ほとんど一日ベッドで寝てた。



2005.2.7 しんどい一日
2月5日、6日と外泊していたのですが、5日帰宅直前に38.9℃の熱が出てふらふらになって帰宅しました。
帰ってからもずっとしんどくて寝てばかりいたので、更新は途中までしかできず、掲示板のお返事もできませんでした。ごめんなさい><。
でも、どんなにしんどくてもやっぱり家がいいって思う。
1週間ぶりにランちゃんたちに会いました。バリバリ元気にしてました☆やっぱりこの子達といるとほっとする。癒される。大好きだよ・・・。
かごの底がうんちだらけだったので念入りに掃除しました。今はずっと傍にいれなくてごめんね・・・。
6日の夜37.7℃熱が出る。しんどいまま病院に帰りました。
数日前から咳がでるようになっていたんだけど、その日のPM11:00ごろ急に咳き込みはじめました。
部屋の人たちがごそごそしだしたので1階のいつもの場所へ行ってしばらく咳き込んでました。咳が落ち着いてきたので部屋へ戻って熱を測ると38℃。
無理して外泊したから風邪ひいたのかもしれない。でもまた胸水がたまってきてるのかもしれないし・・・。
咳止めを飲んでも咳は止まらず、夜は結局あんまり眠れなかった。
朝、解熱剤と咳止めを飲むが、AM10:00過ぎの検温時、38.7℃。咳は相変わらず。
アイスノンの冷たさが気持ちよくて昼食後(あんまり食べれなかった)ウトウトする。起きたら汗をすごいかいてて、髪も体もべとべとだった。
PM2:00の検温時、ようやく熱が36.9℃に下がる。咳は変わらんけど。やったぁ〜、お風呂に入れる☆
熱の後のだる〜い体をひきずりながら、お風呂の時間を確認しに行ってたら、「ただいまよりN診療部長(N先生のこと☆)の回診があります。お部屋で待機していてください」と病棟内放送がーー;
風呂入らせろ〜(笑)!どこの病室から回るか知らんが(これ逃したら今日は先生に会えんかもしれんが)、ええい、入ってこよう☆
病室へ戻ってシャンプーや着替えを持ってふらふらお風呂へ行ってたら、早くもN先生が婦長さんを引き連れて回診していた。
いつも思うけど、診療部長回診(週1回あり)の時の先生ってなんかキリッとしててかっこいい(*^。^*)♪さっすがあたしが見込んでる(はぁ?)先生だけはあるわぁ。
しかしそれにしても体だるいなぁ・・・。
風呂入って体はさっぱりしたけど、風呂場で倒れそうになった。
病室へ戻るとまだN先生は来ていないようだった。ホッ。
だるいのでそのまままた横になる。
それから30分くらいして、先生が回診にきたけど(顔のぞきこまれた^^;)、しんどさMAXであんまり話せなかった。
「血糖値が落ち着いてきたから、来週から治療をはじめよう。そのまえに一度お母さんをまじえて話をするからね☆」と言われた。
ついに来たか・・・。本格的に治療がはじまるようです。
この日は結局一日中だるかった。



2005.2.9 先生、よろしくお願いします
昨日は1日熱が出なかったのに、今日は38℃台の熱は2回でるわ(解熱剤きかねぇ!)、咳はひどいわでマジ体調最悪でした。
PM7:00から面談室で、N先生よりあたし、母、弟に来週からの治療のことについて説明がありました。
あたしはちょうどその時熱があって、咳き込んでいたのでほとんど発言せず。聞きたい事はほとんど母と弟が聞いてくれたっつう感じかな。

明日、あさってもう一度24時間蓄尿をして土日は外泊、月曜日から週1回、点滴の抗がん剤を3週間続けて1週間休みを繰り返すそうです。
薬が体に合うようだったら、退院して周1回外来に通って点滴することになるようです。
前の薬よりもかなり強い薬なので、脱毛、白血球減少、吐き気などの副作用はあるそうです。
体はしんどかったけど、心は静かだった。髪の毛のことは・・・やっぱこれだけは辛いわ。その時が来たらまた泣くかもしれない。
でもここまで来たら前へ進むしかない。逃げも隠れもできないもんね。
先生、よろしくお願いします。



2005.2.12 眠れない夜
昨日の夜〜今日の朝にかけてほとんど眠れなかった。
昨日おかんが面会にきてた頃から怪しげな咳が出てたんだけど、夜中じゅう激しく咳が出た。
熱は微熱(37・3℃)で、看護婦さんに2度、咳止めをもらって飲んだが、明け方頃までとまらなかった。
こんなに咳き込んだら同室の人も眠れないだろうな・・・と辛くなった。(同室の人は気にしなくていいよと言ってノドアメ持って来てくれたりしたけど)
やっと咳が落ち着きかけてきたごろ、今度は隣のばあちゃんのいびきがゴロンゴロンとうるさいのなんの。(このばーさん、主治医には「あまり寝れません」と言いながら朝から晩まで寝てる・・・−−;)
朝、あまりにの気分の悪さにしばらくご飯も食べれず、PM11:00近くまで横になる。
PM11:00過ぎ、ふらふらしながらレントゲンを撮りにいく。

PM4:00ごろ寝ていると人の気配を感じて、顔をあげるとN先生がのぞきこんでいた。
「レントゲン、あんまり前と変わってないんや。今からナースステーションで画像見せてあげようか。」と言ったので、ついて行く。
ナースステーションで写真の説明を受ける。蓄尿は2000ml切っていたので、問題なかったのかな。治療はやはり来週から開始するとのこと。
今日は先生来ないかな・・・と思っていたのでほっとした。あたしが何だかんだで一番頼りにしてるのは先生だもんね・・・。先生はほんとたくさん患者さん受け持ってて大変やとは思うけど・・・。

正直な事書くと咳をするたび、命が短くなっていってる気がする。不安になる。
口にはださないけど、抗がん剤とかの効きにくい完治の難しい病気って知ってるからよけいに・・・。
でもそれでも、ちょっとでも治る可能性があるなら、それにかけてみる。



2005.2.13 緊急帰院
昨日から外泊したものの、外泊直前から熱が38.1℃あって調子が悪かった。病院の夕食は全く食べれなかった。
家へ帰ったら少しは元気になって食欲が出るかと思ったが、食パンも半分も食べれなかった。
鳥部屋に入ると、ランちゃんたちがすごく構って欲しそうにしていたが、構ってあげる気力もなく、病院にパソコンを持ち込んで更新していたホームページだけ何とかアップして、そのまま寝てしまった。
今日になっても体はだるく、朝から食べたのはカップ焼きそば半分とすいかをサイコロ状に切ったものだけ。
夕方までほとんど寝ていた。
そして夕方お風呂に行こうとしたら急に吐き気がして、部屋のすみに座り込んでしまった。
しばらくするとおさまってきたので、そのままお風呂に入った。
お風呂から出たら再び激しい吐き気がした。

がたーん!!

すっぽんぽんのままその場に倒れてしまった。
意識を失ったのは一瞬くらいだったけど、今度は長い間立ち上がれなかった。
何とか下着だけは着て、隣の部屋にはっていって横になった。
これ以上うちにいるのは無理だと自分でも思った。
帰院予定までまだ時間はあったが、ピーたん達の世話も、掲示板のレスも何もできないまま、弟につきそってもらって病院へ戻った。
ピーたんたち、今週は何もしてあげられなくてごめんね・・・。